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人生の終わり方

叔母の連れ合いが亡くなった。享年70歳。
8年前に脳梗塞で倒れ、言葉を失い、半身不随のままベットでの生活を余儀なくされた。
叔母の大変さはいかばかりだったろう、辛かったり苦しかったり、弱音も吐きたかったろうに、
持ち前の明るさで献身的な介護をしてきた。
細身の叔母がますます細くなっていったが、ありのままの叔父を受け止め、残された機能を大切にしながら、毎日毎日、『こんな事があったよ、あんな事があったよ』と、語りかけていたそうだ。

弔辞の中のエピソードに、本人が在りし日に自分の最後について語った話が披露された。
「俺が死ぬときは、子供や孫に囲まれて、母ちゃん(妻)に『ありがとう』って言っておしまいにするんだ」と。
遠く九州に嫁いだ娘が12日に久しぶりに帰省するその朝、叔父は一人で逝ってしまった。
あと少しで可愛い孫に囲まれて叔父の望む終わり方ができたのに・・・・・・。

涙でいっぱいの叔母にかける言葉が見つからないが、おじさんの安らかな寝顔に救われる、体は不自由だったけれ心は満たされ、幸せだったと思う。

by healgreen | 2008-08-16 10:22 | 雑感